ローマ帝国ローマ市造幣所 アントニニアヌス銀貨 248年 ディスカウント ローマ建国千年祭記念貨

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図柄表:オタキリア・セウェラ図柄裏:エジプトナイルカバ発行地:ローマ帝国ローマ市造幣所発行年:248年銘文表:OTACIL SEVERA AVG銘文裏:SAECVLARES AVG G IIII額 面:アントニニアヌス材 質:銀直 径:23.0 mm重 量:4.27 g分 類:RIC116; RC9160; RSC43 備 考:ローマ建国千年祭記念貨幣フィリップス・アラブスの治世にローマ造幣所で発行されたアントニニアヌス銀貨。フィリップスの皇妃オタキリア・セウェラとカバを表している。ラテン語による銘文は下記の通りである。OTACIL SEVERA AVG SAECVLARES AVG G IIII(オタキリア・セウェラ 皇妃、皇帝たちの世紀祭 4)。特に裏面の銘文が興味深い。SAECVLARES AVG G IIII(SAECVLARES AVGVSTORVM 皇帝たちの継承祭 4)は、ローマ建国千年祭を示す内容の銘文である。ラテン数字は貨幣の管理番号であり、描かれた動物に対応している。伝承では前753年にロムルスという男性によってローマは建国されたという。ローマはフィリップス・アラブスの治世がちょうど1000年を迎え、大規模なパレードが開催された。祭典では広大な帝国のあらゆる地域から珍獣が捕らえられ披露された。エジプトのナイルに生息するカバも帝都ローマの人々にとっては実際に目にしたことがない珍しい動物だった。アントニニアヌス銀貨とは、セウェルス朝のカラカラの治世から発行され始めた銀貨だった。帝国領域の拡大により軍費が膨れ上がったローマ政府は、苦肉の策としてアントニニアヌス銀貨の発行を開始した。従来のデナリウスよりも直径を大きくし、額面上の価値もデナリウス銀貨の2倍に相当する貨幣として流通が開始された。しかし、デナリウス銀貨が銀含有率が90%を超えるものだったのに対し、アントニニアヌス銀貨の銀含有率は50%程度だった。発行し始めた頃は良かったものの、次第にインフレが起り、ローマの経済が混乱したものとなっていく。それでも、セウェルス朝時代のアントニニアヌス銀貨は良好な方であり、さらに時代が下ると銅貨に銀をメッキ塗りした粗悪な貨幣に姿を変えていく。そうした貨幣の銀含有率は、5%を下回るほどだった。

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